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日野まき Maki Hino

■日野まき「押絵人形 江戸川乱歩」現在開催中。


「江戸川乱歩 押絵と旅する男」


「江戸川乱歩 人でなしの恋」

日野まき「人でなしの恋」「押絵と旅する男」


江戸川乱歩が人形を書いた二題を日野さんにお願いして作品化してもらった。「押絵と旅する男」は、井上弘久朗読で使われた。そしてパラボリカ・ビスの会場に「人でなしの恋」が追加で展示になった。

作品からいろいろな想いが湧き上がった。

身体の中からね、蝶が飛びだしてくんですよ。どんどん、どんどん飛び出していくんですよ。 大野一雄が母親の死を語ってくれたことがあってその語り口が甦った。日野まきが、ここで描いているのは、夫と人形の道行を目の当たりにしたときの身体感覚。身体から蝶が飛びだしていく。どんどん空虚が増していき、私の瞳は虚ろになる。でも髪の毛が未練のように宙を漂っている。まきの凄いのは、「私」が壊した人形ではなく、「私」の虚空を描いたことだ。

見れば、私に叩きひりがれて、半ば残った人形の唇から、さも人形自身が血を吐いたかのように、血潮の飛翔が一しずく、その首を抱いた夫の腕の上へタラリと垂れて、そして人形は……「人でなしの恋」江戸川乱歩。

乱歩の人形は生きている。人形のまま生きている。人のように生きる、人のアナロージではなく、人形として生きている。それは「押絵と旅する男」でも。日野まきは乱歩の人形を捕らえている。







パラボリカ・ビスでは日野まきの作品を販売しております。

「秘密の花園」
■作品サイズ:約 縦323mm/横323mm/奥行き52mm
お求めは、会場とパラボリカ・ビスOnlineshopにて>>


「Kavka a Kafka box」
■作品サイズ:約 縦400mm/横310mm/厚さ35mm
■素材:アクリル絵の具、鋲、厚紙
■少年は箱から取り外し、ポーズを変えることが出来ます。
お求めは、会場とパラボリカ・ビスOnlineShop にて。






■カフカ・カフェ
11月15日[日]〜12月7日[月]
新作の展示を開始しました。

一輪車の少年、空中ブランコの少年、カフカの好きだったサーカス。



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夜想カフカ・プロジェクト
藤本由紀夫展「処刑機械そして独楽」
2015年11月15日[日]~12月7日[月]

トーク/藤本由紀夫×今野裕一 *トーク中、パフォーマンスを行います。
2015年11月22日[日] 19:00〜
料金:前売1500円/当日2000円
ご予約・お問い合わせ▶︎[パラボリカ・ビス]03-5835-1180/OnlineShopにて


■月〜金/13:00〜20:00 土日祝/12:00〜19:00
■入場料:500円(開催中の展覧会共通)
■会場:parabolica-bis [パラボリカ・ビス]
■東京都台東区柳橋2-18-11  map
■http://www.yaso- peyotl.com
■TEL:03-5835-1180
■アクセス:
「浅草橋」駅JR東口・徒歩6分/都営浅草線A6出口・徒歩4分
駅から:江戸通りを浅草方面に進み境耘閣の角を右折。2本目の道を左、1本目の道を右に入る。








人の形、だから人形。球体関節をもっているだけが人形ではない。

日野まきがカフカをモチーフに作品を作った。少年はカフカ。カフカは少年。書かれているけど、書かれていない少年のカフカ。

映画を見て、サーカスに心驚かせる少年。女性にもてる片鱗はあるのか。少年は、将来、書くことに執着する指をもっているのだが、手を開いて見せてくれないか。

大きな壁面を一枚の絵のように、パノラマのシーンのようにして人や鳥や木や水や、サーカスの小屋や、空中ブランコや、少年や、カラスが、配置される。少年が天国への階段をあがっていく。カフカ少年、君は君の未来を知っているのか。(今野裕一)


カフカ・カフェ[第3期] 
9月5日[土]〜9月23日[水・祝]


「Kavka a Kafka box」
■作品サイズ:約 縦400mm/横310mm/厚さ35mm
■素材:アクリル絵の具、鋲、厚紙
■少年は箱から取り外し、ポーズを変えることが出来ます。


お求めは、会場とパラボリカ・ビスOnline Shop にて。










夜想 物語の中の少女Ⅱ
2015年9月5日[土]~ 9月28日[月]


「壜の中の鳥」(開いた状態)

「壜の中の鳥」(閉じた状態)




ふと、誰かがこちらを見ているような気配を感じ、
それは少女なのかと、顔を覗き込んでみるけれど、彼女はそんなそぶりを見せない。
少女は、空に水に木々に、魚に鳥に…身体を同化させて穏やかな貌のままにいる。

少女のまわりで、風のように漣のようなひそひそ声が聞こえる。
その普通には聞こえない声を少女は聞いている。
髪の毛が、スカートが、手が、指が、腕が、声に応える。

日野まきが物語の少女を人形にするとき、
それは言葉の向こうにある聞こえない声を形にしているのだ。 (今野裕一)





「秘密の花園」
■作品サイズ:約 縦323mm/横323mm/奥行き52mm
お求めは、パラボリカ・ビスOnlineshopから>>


2015年5月に、パラボリカ・ビスで開催された「物語の中の少女」展にて初お披露目となった作品です。


日野まき HP kitchen
http://makihino.org




日野 まき Maki Hino

長野県に生まれる。
1993年よりエコール・ド・シモンにて人形制作を開始。
1997年よりピグマリオン人形教室にて吉田良氏に学ぶ。

現在は貝殻を使った人形や、アクリル画を使用したpaper dollを制作。
立体でも平面でも人の形にこだわった作品を制作していきたい。