2006/12/18
カタコンベの
パラボリカ・ビス
ナハトの会場は
カタコンベのように暗い
そこには
世界一美しい屍体と
言われた少女の残香がある
2005/10/29
人形の夜に
人形たちの夜
人形たちのもっている闇の
昏さははかりしれない
それは
10年ほど前、20年ほど前
の
人形の闇とも異って
かなり昏い
見る人たちの
もつ人たちの
闇を
付加されているからだろう
2005/10/16
翠迷宮
恋月姫・コンセプトドールの
展覧会
翠迷宮が終了する。
恋月姫さんの人形
特にコンセプトドールは
何かの必要があって
求められていく
ぎゅっと毎日抱きしめるの……
コンセプトドールをもっている人が
そう嬉しそうに話した時
それを実感した
コメント(1)
展覧会お疲れ様でした。
夜想ドール特集のおかげで「人形」という新たな美意識に開眼しました。素晴らしい作家さん達を知り、ルーサイトという素敵なギャラリーを訪れることもできました。
とても感謝しています。
人形は愛でることが基本なのかもしれませんが、
恋月姫さんの人形はあまりに静かに美しくて、
私がどんなに愛情を注いでも、
その程度の愛には、
応えてくれないんだろうなぁ笑
Anonymous : 2005年10月18日 00:37
2005/10/07
翠迷宮
ビスクは美しい肌をしている
半透明の
透けているのは肌で
本質は見せない
コンセプトドールは
特殊な樹脂でできている
光の透過度は
ビスクほどではない
しかし逆に人形の本質を反映しやすくなる
たとえば
少年として作られ始めた人形が
途中から少女になったとして
その少年の残照を透かすのは
コンセプトドールの方なのだ
不思議なことではあるが……。
2004/12/16
会場のそばに
夜の作業を終えて
ホテルのわきを通ると
照明のなかから
顔が浮かんできた
錯覚なのだが
ずっと人形の顔を見続けていて
顔が
どこからでも浮かんでくる
人形は顔だというけど
やっぱり顔かもしれない
2004/12/02
月の神殿
月の神殿がオープンした
砂は3.5t、水は1.5t擁する大規模なインスタレーションになった
目を見開いたまま
死んでいるように見えたハニエルが
急に生き生きとしてきた
生きているというのも少し異る
人形に生命がある
というのが最も相応しい感想だろう
2004/11/29
月の神殿
神殿の女神を
水の上にセットする
これからオープニングまで
息もつかないセッティングがはじまる
2004/11/11
黒い衣裳
桜井久美さんのアトリエヒノデは
ベニサンスタジオの稽古場に
ある
月の神殿の展覧会のための
黒い衣裳をお願いした
2004/11/01
人形
城ケ島灯台は
紫の稲光で覆われた
雷雨の中、久々に邂逅した灯台は
見たこともない不可思議な
姿をしていた
雨が上がった後
恋月姫さんの人形撮影をした
灯台を背景に
ポーズを作っていく
ポーズそのものが風景を作り出すのだ
これは踊りにおける振り
と同じようなものだ
風景を作れるポーズを
懐胎しているのが人形なのだ
人形はポーズを予兆されて
生まれる
私は
仕事として側についていたが
できることは
何一つなかったように思う
2004/11/01
また雨に
灯台で
恋月姫人形を撮影しようと
三崎に来たのだが
いきなりの豪雨に綴じ込められた。
稲光もしている
これからどうやって撮影しようか
困った!
恋月姫さんは空間の
拡がりのあるところで
撮れば撮るほど
人形の魅力が出てくる
空間をそもそも
懐胎しているのだろう
2004/10/27
月の神殿
エキセントリックなことが
日々の泡に
呑まれて
ただ普通なことになってしまうことが
悲しい
金銭は
さらにその普通になることを
助長する
お金で買えないも
一瞬にしか存在しないもの
その
過剰さが
生きている証なのかもしれない
2004/10/25
恋月姫さん
夜想『ドール』の反応が
少しずつ伝わってくる
死のイメージを感じている人たちも多い
硬質なそして凛とした死
表紙の恋月姫さんの人形を
怖いという人もかなりいる
恋月姫さんは
生と死の端境を見据えて
人形を作っている
生まれた瞬間の記憶は、ないけれど、
人間は死ぬことを知っている。
細胞は死ぬことをすでに体験している。
人は、知っていること以上の何かを知っている。
それを思いだしながら作っている。
少女の姿も自分の少女の姿ではない。
恋月姫さんの話を聞いていると
三木成夫の『胎児の世界』と夢野久作の『ドグラマグラ』を思いだす。
細胞の記憶のなかに自分以前の人間たちの記憶がある。
胎児のときに生命の進化を体験し、それを記憶している。
細胞の中にあるものを見るために人の形代が必要なのかもしれない。
2004/09/27
月の神殿
夜想ドール特集は無事校了に向かいそうだ。
恋月姫さんのドールスタジオ・Luna Angelicoでは
展覧会に向けて人形の製作が進んでいる。
撮影した人形たちも
さらに化粧を施されて部屋に佇んでいる。
110センチの背丈は
等身大とは異る
また不思議な雰囲気をもっている
この人形たちから生まれる
90センチのコンセプト・ドール
夜想はお迎えのために12月までフル稼働だ。
コメント(5)
すみません。このお人形はどこで買えますか?
ももこ : 2004年10月02日 13:12
ステュディオ・パラボリカ(夜想の発行所)で
買うことができます。
頒価、仕様を現在検討中なので、少しお待ちください。
最初のリリース分は京都で展示される予定です。
今野 : 2004年10月02日 20:31
教えてくれてありがとうございます。
是非、買いたいです。予約はできますか?
ももこ : 2004年10月03日 00:02
まだ値段が決まっていないので
予約はとっていませんが、
ペヨトルのhpのメールアドレスにお名前とアドレスをお送りください。状況が決まり次第連絡をさしあげます。
今野 : 2004年10月03日 04:12
はじめまして、わたし大阪在住のものです。恋月姫さんのお人形は写真とHPでしか見たことありませんが、大好きです。東京に行って、是非お目にかかりたいのですが、なかなか足を運ぶ機会が取れません。人形を創ることにも興味があります。関西で、恋月姫さんの教室はありますか?又はお弟子さんはいらっしゃいますか?教えてください。よろしくお願いします。
マアミ : 2005年05月07日 03:42
2004/09/13
恋月姫さん
夜想に向けて作られた新作人形が
京都・三条のART ZOONの
『月の神殿』で公開される。(12月1日~25日)
展覧会にあわせて
夜想特装本/恋月姫人形付きも発売予定。
打ち合わせを深夜までした。
恋月姫さんのお家の猫は
シャイで
なかなか姿が見えない。
2004/09/04
美しすぎる
朝の5時に最後のセッティングに入った。
恋月姫さんの人形が入水する。
声にならないスタッフのどよめきが地下室に拡がった。
オフェーリア……。
オフェーリアも嫉妬する美しさ
死んでいるとも生きているとも分からない
識閾に
人形は漂っている
撮影はそれから2時間も続いた。
2004/09/02
撮影がはじまった
砂に埋もれた人形のパーツが
月の光を浴びて
生気をもっていく
こに立って人形を見ていると
時間が身体から消えていく
何十年もいるのか
一瞬のことなのか
自分自身が月の伽藍になって
化石になっているのか
もう何も分からない
人形は眠っていた
いま、ゆっくりと目をあける
2004/08/31
撮影の背景に
恋月姫さんの人形撮影の背景用に
テクスチャーを作った。
月の柩になカプセルの準備もできたし、
明日からの撮影が楽しみだなぁ。
青山ブックセンターの再生が進み始めたようだ。
六本木店、本店が9月29日に開店する。
パラボリカは本を納品することにした。
頑張れ!! 青山ブックセンター。
もちろん私たちも頑張らないと駄目だ。
夜想復刊2号、ドールは10月15日発売予定。