2004/09/30
華園のあった場所は……
麻生十番にあった
天井桟敷
斜め向かいの華園は
一軒家の中華料理屋さんで
当時珍しかった揚げワンタンが
美味しかった
天井桟敷の役者たちとも
仲良くしていて
食べるものは
ほか弁だったりした
華園にかよったのは
バルブの時代
ニューアカの人たちと
よく行った
細い道一本へだてて
世界が違う
そんなことを感じた
華園も天井桟敷も
その場所自体が六本木ヒルズに埋まり
いまは
場所の面影もない
最近友人が見つけて教えてくれたので
でかけた
相変わらず美味しい揚げワンタンだった。
2004/09/30
青山ブックセンター六本木
再開した青山ブックセンター六本木に立ち寄る
かなりの人が入っている
再建の責任者・賀川さんが店頭で奮闘している
これなら大丈夫だろうと本能的に思った
パラボリカの本はまだ到着していないが
人形フェア用の本がすでに
棚に入っていて
夜想の到着をまっている
コミックを少し減らして
やや大人向けにシフトしている。
良い選択なのではないだろうか。
脳のコーナーに
胎児の世界を見つけた
ナイス。
でも養老さんのコピーは
ちょっと酷いな。
内容に立ち入るべきだ。
2004/09/30
月蝕領
中井英夫『月蝕領崩壊』
を再読
日記を書きながら
それが小説になったり
モノローグになったり
ブログのような文章だ
2004/09/29
浅草寺
浅草寺の裏には浅草神社がある
今戸焼の夫婦の狐が奉納されるのだが
それを見に境内を横切ったら
提灯が
台風のあめかぜを避けるために
退避していた
ちょっとおちゃめ
2004/09/29
カナルビュー
文字のほうは一段落したので
隅田川を見ながら一休み
台風が近づいて
横殴りの雨
隅田川の水位があがって
ガンダムのような水上バスが今日の
最後の航行らしい
満ち潮で河口から潮が押し上げられてきて
ちょうどこの辺りで滞留して
汽水になっている
上海
ベネチア
それぞれのカナルビューを思いだす
2004/09/29
無人の浅草寺
人のいない仲見世通りには
いつも
幻想のロボットが走る
帝都物語にでてくる
あのロボットが
2004/09/28
ロクスソルス
押井守の「イノセンス」
セクサロイドの製造工場の名前は
ペヨトル工房が
出版したルーセルの
「ロクスソルス」社からとられている
ちなみに
日本にはロクスソルスという
オルタナティブ系の音のディストリビューターも
あって
もちろんこちらはよく了解している
ラインナップが良いので
たくさん所蔵している
2004/09/27
月の神殿
夜想ドール特集は無事校了に向かいそうだ。
恋月姫さんのドールスタジオ・Luna Angelicoでは
展覧会に向けて人形の製作が進んでいる。
撮影した人形たちも
さらに化粧を施されて部屋に佇んでいる。
110センチの背丈は
等身大とは異る
また不思議な雰囲気をもっている
この人形たちから生まれる
90センチのコンセプト・ドール
夜想はお迎えのために12月までフル稼働だ。
コメント(5)
すみません。このお人形はどこで買えますか?
ももこ : 2004年10月02日 13:12
ステュディオ・パラボリカ(夜想の発行所)で
買うことができます。
頒価、仕様を現在検討中なので、少しお待ちください。
最初のリリース分は京都で展示される予定です。
今野 : 2004年10月02日 20:31
教えてくれてありがとうございます。
是非、買いたいです。予約はできますか?
ももこ : 2004年10月03日 00:02
まだ値段が決まっていないので
予約はとっていませんが、
ペヨトルのhpのメールアドレスにお名前とアドレスをお送りください。状況が決まり次第連絡をさしあげます。
今野 : 2004年10月03日 04:12
はじめまして、わたし大阪在住のものです。恋月姫さんのお人形は写真とHPでしか見たことありませんが、大好きです。東京に行って、是非お目にかかりたいのですが、なかなか足を運ぶ機会が取れません。人形を創ることにも興味があります。関西で、恋月姫さんの教室はありますか?又はお弟子さんはいらっしゃいますか?教えてください。よろしくお願いします。
マアミ : 2005年05月07日 03:42
2004/09/26
リア王の悲劇
リア王の悲劇
佐藤信演出・石橋蓮司主演。
第七病棟主宰の石橋蓮司と黒色テントの佐藤信……。
今どきそんなこと言っても
分からない人も多いだろうな。
最後に
死んだ末娘を抱えて
嘆くリア王のシーンがある
ポスターだと俳優の石橋けいなんだが
舞台ではマネキンだった。
マネキンであることが
気になって興醒め。
マネキンなら
マネキンを象徴として
使いこなせば面白かったのに
カントールのマネキンとは大違いだ
娘の死を嘆くのに
屍体はなくても
演出できる
ちょっと残念。
2004/09/25
夜想
夜想の下阪がはじまった
終われば
展覧会、特装本、ポストカード、着せ替え人形
の制作と営業が待っている
地べたを疾走する日々が訪れる
恫喝して相手を萎縮させたり
支配しようとしながら
ディレクションする人たちが
いまだにあちこちに散在していて
力をもっている
そこまで激しくなくても
似たような人たちが
意外に多いのに気づく
相手を理解するのが
難しいからかもしれないな。
2004/09/24
イノセンス2
DVDのイノセンスには
長い前置きがあって
押井はそこでイノセンスの
見方を指示している
ユリイカでも公開と同時に
押井は自作を解説しまくっている
戦略本を同時に出しているのと同じだ
ねたばれということもあるが
作品よりも語りたい
押井がそこにはいる
イノセンスは
それ自体が「ユリイカ」のような
批評誌なのだ
押井はユリイカの編集長なのだ
イノセンスから考えることは
いろいろあるが
作品のスタンスは
楽しめない
2004/09/23
一央+阿哉
Doll Plant NEOTERY
一央+阿哉
身体言語
人形の展覧会に
身体言語とは?
ホームページに書かれた
身体言語を読んだ
人形を見て
本能的に掲載を決めたのだが
あっていたことが分かった
いま女性作家が抱えている
問題は大きい
彼女が言われたことと
まったく同じことを
私がサポートしている女性の
ダンサーが言われている
人形も踊りも
身体が表現の媒体だからだろうか?
それにしても!!
2004/09/22
イノセンス1
球体関節人形は
頭蓋の内側と足の裏側を
くにゃりと曲がる力の
テンションで繋いでいる
土方巽は
舞踏は命がけで突っ立った
屍体だと言う
まさに立つという身体の基本が
動きの美しさを保証している
立つことと
球体関節人形の力学は相反する
球体関節人形のバトルシーンがあるが
当然のこと
描かれた人形の
動きも肉体の表情も
美しくない
人形のボディの魅力を引きだせていない
押井守が30年来のベルメール
という気持ちも分かるが
人形を持ち込む必要があったのだろうか?
人形は四谷シモンや吉田良やベルメールを
引用している
それぞれの人形がもっている背景とは関係なしに
ただ姿がそこにある
2004/09/21
None
2004/09/20
HIGURE2
ビスクドールの作りかけの
ヘッドを掌にのせていると
卵形の曲線を感じる
卵だ!!
と思うのだが
それはある種、目には見えない
感覚だ
触れている指先から
卵性が伝わっくる
舟越桂も言っていたけれど
頭は卵だ
西日暮里から
蛇道を通って
六阿弥陀みちを抜けて
ギャラリーHIGUREに向かう途中
ずっと
そんなことを考えていた
HIGUREでは
来年のスケジュールを相談
三浦悦子人形展2月
夜想リターンズ展6月
が決定した
2004/09/19
カントール
初来日のパルコ劇場での
カントールの「死の教室」
きっとボクの肉体がボイラー室で
焼き切れる寸前まで
脳裏に記憶として焼き付いているのだろうな
自分を模したマネキンを背中に担いで
教室を行進する
老人たち
真っ黒な服を着て
もろ肌脱いで
ポーランド語で叫びながら
胸をばんばんと叩く老婆の
演技を目の当たりにして
演劇とは肉体の
これほどまでの真髄を
顕にするものなのかと
驚愕した
そのときの人形が
ルミャクの撮りおろしで
夜想に掲載される
究極の人形
2004/09/18
80年代
奥村靫正+後藤繁雄+今野裕一
80年代のクラブ文化について
ボナ・マンディアルグ、坂本龍一、RTV、EP-4
80年代をバブルと重ねて見ると
80年代は95年までつながっている
否定的に扱われていたが
復権するのだろうか
後藤繁雄とは
この取材のあとで
80年代横綱編集者対談
京都・アート・ゾーンにて
後藤繁雄はその80年代
現場でよく一緒になったが
30分としゃべったことがなかった
今になって
こんなにじっくり話すことになるとは……
80年代をキーに考えることは
たくさんある
岡崎京子の作品もそうだし
菊池成孔
そしてフィッシュマンズなども
短期の流行で終わらないといいんだけど。
2004/09/17
イノセンス3
アレキサンダーシステムでは
身体をどれだけ意識化するかという
訓練をする
目を瞑って
どこまで身体を確実に意識できるか
私はせいぜい膝ぐらいまでだ
ダンサーたちは
指の先まで意識できると笑う
ボディコンシャスが
弱くなってきているのだろう
生物的に
その中で押井が
意識できなくなった
ばらばらの身体をかろうじて保持しながら
ゴーストで存在する生命体を
描いたことを
私は美しいと思う
そのことでは押井守に共感する
2004/09/16
ゴシックハート☆高原英理
ゴシックハート
高原英理
幻想の流謫地に
バラバラになって
白日の下に
さらされている屍体の
そのパーツを縫い合わせて
編んだ一枚の織物
幻想の手つきはいかにも
時代の申し子だが
一時代前の
絹の手術糸を
使っているのが
心憎い
織物に浮かび上がるのは
現代
ゴシックならぬゴスの現代
過去でないところがとても良い
高原英理は
幻想を
現代の地平で描こうとした
新世代の幻視者になるのだろう
2004/09/15
有元利夫
平野公崇が有元利夫の絵に
曲をつけた
「七つの絵 有元利夫に捧ぐ」
想い出を運ぶ人/東風/花降る日/春/飛ぶ人/7つの音/終曲
有元利夫の絵には美しい隙間がある
その隙間から音が聞える
99%の天使
夜想で有元利夫のことをそう書いた