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素人の感覚
自転車は25年も同じマシンに乗ってきたのに
ホントに素人で、タイヤとチューブの仕組みなんてとんと分らない。
ギア・ワイヤーが伸びた時の締め方も分らない。
だから発見ばかりで楽しい。自転車に乗る人用の眼鏡を売っている店に入っていろいろ話しを聞いた。ドロップハンドルの低い姿勢で乗るなら、その視野で調整します。
あ、なるほどね…。
乱視の構造も教えてくれた。
目から鱗。
なんか最近、目からぼろぼろ鱗が落ちている。
ちょっと楽しい。
ロードのアンジュレーションが見やすい、度つきサングラスを注文した。
自転車の話になって、横尾双輪館のマシンに乗ってますといったら、あたりまえによく知っていて、けっこう上野、仲御徒町、稲荷町界隈は、自転車度が高いかもしれない。
素人の感覚でいろいろ知っていくのは、ほんとうに楽しい。
update2008/06/30
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カフェ
カフェのことひとつとっても
日に日に変わって行ってしまうこともある。美味しかった店の、ギャルソンの受け入れが悪くなったために、悪い客がつくようになって雰囲気が一変してしまうこともある。
末広町のセガがそんなとことぎりぎり。
ロードレーサーに乗る人たちがちょっとよるという風情もあれば、
僕のマシンを含めて外にロードタイプの自転車が3台並んでいるのはなかなか風景が良い。
と、思えば、隣のスーツおやじが、彼女に、いかにもビジネスしてますって風を見せたくて、しきりに電話をしまくり、くわえ煙草のまま、外に出て僕のマシンのサドルにバッグを置いて書き物したりもする。
なんか客層が悪いな。
長いこと使っているのに、いっぱいになったポイントカードは次回につかってもらって、会員カードにしてくださいと、杓子定規なことを言ったりする。外にでて、また中に入ればその条件は充たされてしまうのに、なんという頭の悪さ。
セガは味が良いだけに、ちょっと頭がいたい。
でもシビアな話しをするとパリスタで味が違うので、末広町もちょっと前からすると、かなり味は落ちてきている。うーん。
update2008/06/30
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お富士山から
お富士山の植木は
今一つ育っていかないようなものが多いように感じる。
あんまり悪口を言いたくないのだけれど、朝顔市でも、その年の同じ改良種が全部の店を席巻していて、昔ながらの朝顔を見かけなかったりする。
どういうんだろう。ちょっとした屋台の売り物っていうイメージがある。
道端で売っている、兎や雛…。植物もそんなに詳しくないので、それが原因かもしれないが、なかなか巧く育たない。
お店の人に聞いて、一生懸命育てようと思うんだけど、売るほうにしか興味なさそうだ。もっと専門のことも隠し味としてもっていて欲しいような気がする。羽子板市だって、顔師さんの数が限られているので、どれも本当に良くにている。歌舞伎の演目をきちんと描ける羽子板の職人さんも限られてきた。
良いものを味わい尽くしたいという気持ちが最近強い。自分もあとさきそんなにないのだろうから。
ずっと通っていた上原歯科が廃業になった。38年営業していたそうだ。夜想が32年くらいだから…。うーん。昔から悪い歯を抜かない治療で、直した歯には半永久補償がついていた。三丁目の夕日の宅間先生にちょっとイメージが似ていて、腕が良いのと、一気にやってくれるのがお気に入りだった。口の中は上原先生の義歯だらけだ。ほとんどサイボーグ。でも抜いた歯は一本もない。1~2%しか自分の歯がない状態でもだ。これからどうしよう。
update2008/06/29
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講談を何十年ぶりに
日本橋に聞きに行くので
前日、場所の下調べに自転車を走らせて、ついでに懸案のカレーを食べる。
昔ながらの洋食カレーの味に、油滋味たっぷりのビーフカレー。
え、700円なの?…。
近くにある豚カツのお店の切りおとりを使っていると聞いて駆けつけた。
浅草のヨシカミでもビーフを切り落としまかないを秘かに食べている。
何か共通するものがある。ドライカーレーにカレーのせ、なんていう特殊ご飯も良く食べる。こっちはもう30年以上、厨房にいる人の誰よりも古い。まぁそんなことはどうでも良いので、美味しいものが、楽しく食べられればOK。
日本橋のお店もちょっとはまりそうだな。
update2008/06/28
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冥王星の分かりやすい話し
巧い話しは眉に唾して…
などと言われているが、したたかに騙されるのが人というもの。
分かりやすい話しにもトリックがあったりする。
逆に単純なことなのに分かりにくくしていることもある。
冥王星の話をTVでやっていた。同じタイプの惑星がたくさん発見されていて、それを認知できないからということらしい。ちょっと違う話しで聞いていたので、そうなのか?とある種、納得。
ロセッティとラファエル前派 (Coffee Table Books) 松下由里が、とても明晰な紹介をしている。
ラスキンのコラムなんて秀逸。俯瞰が見えるとどうにかなるものだ。
ヴィクトリアン期は一言で言えない複雑な時代。ラスキンの姿勢も、ラファエル前派も複雑なので、ぱっと把握できない。そのガイドになる本だ。最近、こうした明晰な見方をする人が増えているような気がする。
update2008/06/28
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『地図のない道』 須賀敦子
Rio degli incurabili リオ デリ インクラビリ
なおる見込みのない人たちの水路。
須賀敦子さんの『地図のない道』に収録されている『ザッテレの河岸で』に出てくるおそらくは高級娼婦の隔離場所。
ヴェネチアのザッテレの河岸に須賀さんのことを思いながら立った時には、リオ デリ インクラビリのことを意識していなかった。ミゼリコルディアというタイトルを展覧会につけてから、いろいろ思うようになって、ふと本を読み返したら、いま鮮明に風景が浮かんできた。
ヴェネチアにはミゼリコルディアという通りがあって、ザッテレのちょうど反対側、鉄道のヴェネチア駅のすぐ側にある。おそらくミゼリコルディア(慈悲)の家があったのだろうと想像する。
須賀敦子さんは、ふと小さな感情を動かしたりする、それが文章から伝わってきて、何かの波動になる。思ったり、考えたりするきっかけになる。感情をエッセイに織り込むのは難しい。それがお洒落に、しかも人生のスタイルとして自然に出てくるのが素敵だ。
ザッテレの船着き場で、恋人たちがいちゃつく中、大の字になって昼寝をしたのと思い出した。あの時、頭には、リオ デリ インクラビリはなかった。浅草で今、ラファエル前派を調べながら、高級娼婦に出会ったところだ。そこからふと須賀敦子さんを思い出したのだ。
須賀さんには、ヴェネチアのゲットを書いたエッセイもある。
ヴェネチアに行けば、いつもそのゲットを訪れる。須賀さんの入ったレストランにはいつも入りそびれるけれど、ゲットの小さな広場は、お気に入りの場所だ。猫がのしのしと歩いていたりする。
update2008/06/26
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ふらふらと
あちこちのカフェで
朝から本を読んでいたりするのが好きになっている。
今日は、ドイルの妖精写真に関する本を読んでいる。
昨日、大量のフリークスの写真を、百合の花がむんむんとする小部屋で見た。
夜想がいる感じ。
エスプレッソのマシンは、機械なのに、いろいろ味を変えてくれる。
生き物見たいで、ちょっと面白い。
だいぶ、掴んできた。
横尾双輪のマシンは快適だ。まだまだマシンとしてのコツがあるだろう。でも扱いやすいマシンというのは、素人の僕には助かる。
update2008/06/25