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激しい仕事をしていない日はアンニュイに襲われる

週末にはまた木場の
アゲハでスケジュールのタイトな仕事をするのだが
翠迷宮も終わってエアポケットのような
一日
そんな一日でも
激しい仕事をしていない日は
アンニュイに襲われる

ぼーっと町を見ていたら
エステのお店がたくさん入っている
雑居ビルに大きなバッグを引きずった
高齢の女性が入っていった。
何か不思議な感じがしたので
ついていったらフェイスエステのお店に入った

覗いていたらお店の人に招き入れられてしまった。
しかたがないので
今、はいった人と同じコースをと
頼んでエステのベッドに寝た

隣の高齢の人は
いろいろぽつぽつと身の上や
半年前に財布を落として
それが昨日、警察に届けられたけどお金はなかったとか……
一人暮らしで……。とか話している。
不思議な感じがした。
話をしたいのだろうか?それにしては高い代価だ……。

エステは隣が先に終わって
ボクはその人を見失って駅前のエクセルシオールに
入ってぼんやりとなんとなくアンニュイな気分になっていた
あと何年かたって
ボクはああやって一人で町の中に溶けてしまうこともあるのだろうなと

ふと気がつくと
隣にその人はコーヒーを飲んでいた
無料の就職情報誌のページを折りながら

どうにも気になって
携帯のカメラをふっと向けたら
もうそこには
人の姿はなかった。

update2005/10/19

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人形の身体は

球体間接人形になって
人形の身体は
空洞度が増している。

演劇の身体論が
いまから20年ほど前に
盛んだった頃
身体は中をもった
存在だった。

人形ももちろん存在。
しかし
空洞化している実体をもっている。
それでも人
それでもヒトガタ
それは理屈でなく
ぱっとそう思うのだ。

update2005/10/18

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光合成

光合成を促す
ランプをあてながら
10日間
苔とつき合った
ほんの少し成育して
かなりの量が死滅した

マクロレンズの目で見ると
苔は森のように見えた

デジタルカメラの高解像度で見ると
きらきら、とげとげしている。

デジタルのエプソンカメラで見ると
ヌメーッと濃い碧の
粒子すらない
一つの生命体のように見える

私たちは
いま、複数の目を持っている
それは楽しいことでもあるが
像を確定できない
さらに像の中にある
何かを確定できないという
不思議な状態に陥っている

曖昧な
ブレいてる像の
平均値のようなものを
シルエットとして認知しているのだ。

update2005/10/17

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翠迷宮

恋月姫・コンセプトドールの
展覧会
翠迷宮が終了する。

恋月姫さんの人形
特にコンセプトドールは
何かの必要があって
求められていく

ぎゅっと毎日抱きしめるの……
コンセプトドールをもっている人が
そう嬉しそうに話した時
それを実感した

update2005/10/16

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路地

曲がる角を一本間違えて
大川端を歩いて
ふと
自分が自分をロストしているのに気がついた

この路地には
たくさんの蔵をもっている
家が並んでいる

update2005/10/15

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聞こえてくる

音だけを聞いていると
大川端のルーサイトは
ヴェネチア・リアルト橋の様だ。

川を走る
艀のエンジン音が
川面に反射して
独特の籠もった響きになる

update2005/10/14

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パッケージ

昔、一緒に編集をしたKと
復刊夜想で仕事をする

今、雑誌は広告を入れるパッケージになっていて
どういうパッケージを作ると
広告が入ってくるかという工夫が
編集になっている

雑誌で
世の中を変えようと
なんて思っていないんですよ

えっ?
夜想で世の中に
石を(布石という石だけど……)
投げようとしているボクは
ちょっと絶句した。
気持ちがね。

update2005/10/13