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ひとがた

人形が
人の形をしていることが
いろいろなことを生んでいる

そこに意志があるように見える
それは誰の意志?
作家の?
人形の?

顔があることで要素はさらに
複雑になる
それが彫刻とは異るところだ。

update2006/02/08

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義躰廃工場

ボランティアで参加しているスタッフの力量が
かなりアップして
思うとおりのセッティングができあがった
三浦悦子・人形展『義躰廃工場』

乳白に暖かく
影のない無菌室と

ざらざらに石膏の粉が舞う
作業場と

廃工場は
発掘されたままの状態で
展示される

今年はこれではじまる
進行形に思える
ものは
どれも美しい

update2006/02/05

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ちょっと壊れた何かを

ちょっと壊れた何かを
抱えながら生きている。

でも
何かが動いているという
実感もあるので
かろうじてそちらの方に向かって
動いていく

レシピがないと
動けない

でも
ふと
以前のように
本能で動いてみても
良いのではとも思う

設計図を描いても
そのままは動かないものだから

update2006/01/18

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日本橋

情景が浮かばない
というのも
鏡花は
情景を描いてはいないからだ
ということもある

叙情
であり
文学の幻想、文字による表現が
主旨なのであり
情景を伝えようということに
主眼を置いていない

update2006/01/17

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すっと抜けない何か

すっと抜けない何かを
抱えている
何かあるとぐずつく感覚だ。
それが自動的に起きるから困ってしまうし
扱いかねる。
自分を扱いかねるところに
導く
すっと抜けない何か。

感覚のぶれの
ローリングからの
影響はだいぶ解消できるようになったが
まだまだふっと
貌を出して
僕を悪戯して消えていく。

update2006/01/14

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見える

舞台を見ていて
踊り手の思っていることが見えることがある
それを文章にして
踊り手に驚かれたことがある
突然、電話がかかってきた
どうして私のあの時の頭の中が分かったのかと……。
それは大野一雄さんだった。

ふっと見えなくなることもある
泉鏡花の「日本橋」を読んでいて
風景が浮かんでこなくなった
嗚呼。

僕は昏い路地を探して
彷徨しだした。
路地の昏さに身体が馴染めば
また鏡花も還ってくるかもしれない

update2006/01/12

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思うことは


今、
思っているのは
才能がありながらちょっとしたことで
トップランナーになり損ねた人(たち)のこと。

表現する時に
不可欠な
受け入れてもらう形式
それをちょっと逸脱した
しただけのことでトップランナーになれなかったというのは
余りに哀しい。
とくにその形式が
日本での観客の裁量不足ということであると
辛い。

ボクは
そうした観客への呪詛をぶつぶつ言い続けてきたような気がする
そのことは出版社の人に指摘されて気がついたのだが
それは「天使のいない夜」
という本になったのだけど
書いた後はもう
呪詛を吐かないと決意した
何故なら
それは自分を棚に上げてのことになると思ったからだ。

しかし
こうして消えていく人の表現の一生を
思う時
再びちょっと観客のことを
そして日本の舞台のシステムのことを呪ったりもする

トップランナーになれなかった才能豊かな人たちには
ちょっとした弱さ
たとえば下品だったり
とかでなれないということもあって
それはしょうがないなと
諦めもつく
しかし
そうでなかった場合
スケールが大きすぎた
ゆえにという時には 
残ったものにかなり慙愧の念が
訪れる

update2006/01/01