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踏みだした足

踏みだされたものは
たしかに
ポワントでごつごつの足だったのだが
それは
小さく手の中に入りそうだった

光のなかに
踏み出された足は
軌跡を越えた
射し込み
のような煌めきがあった

その足は
いま荼毘にふされて
灰色の粉になっていることだろう

帰国した瞬間にだけ見せた
閃光のようなダンスを
私は決して忘れない。

あなたのそばで
その足を見ていたかったから
私は
踊りの世界に入ったのだ。

レダよ
鎮かにねむれ
あなたの生きるのに
この地は余りにも湿り気が多かった。

本来は
追悼の舞台を催したいのだが
あなたの代わりを踊るダンサーがいない

update2005/12/21

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update2005/12/14

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贋作・罪と罰/野田秀樹——(1)

イギリス留学に行ってから、野田秀樹の芝居を何故か見に行かなった。夢の遊眠社は、ほとんど公演を見ている。マネージャーの高萩さんの巧みな誘い術によるところが多いのだけれど……。
夢の遊眠社の演出と、それ以降の演出が大きく異るからだ。野田秀樹は、留学したイギリスでの体験を元にワークショップ云々……というようなことを言い出したからだ。じゃぁ、それまで、子供、子供した演出に感動してきた観客はどうなるのよ、小劇場演劇といって出てきた、夢の遊眠社/野田秀樹、第三舞台/鴻上尚史、あとボク的には第三エロチカ/川村毅……そうした連中は、演劇論を展開しないで、演劇を行い、そして10年経って何となく自分たちの演劇のスタイルをフェードアウトしてしまった。それがどんなに演劇にとってマイナスだったか。寺山修司にしろ、唐十郎にしろ、鈴木忠志にしろ、そして太田省吾にしろ自分たちの演出法は、変化、進化こそすれずっとアイデンティティとして維持してきた。踊りでもそうだ。土方巽は暗黒舞踏を抱いて死んでいったのだ。
だからどうも野田たちの動きには納得の行かないものがあった。そのことを夜想リターンズ展での対談で、カンバセーションの前田さんと話したが、でも野田はいいよ、と前田さんは、一言ボクに釘を刺した。前田さんの踊りを見る目をボクはとても信用していて、数少ない踊り見者の一人だと思っているので、その彼が良いよというなら、もう一度、考え直さないといけないなと思っていた。

update2005/12/13

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update2005/12/08

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闇が深いと

爬虫類の膚を見ると
ぞくっとするのは
遺伝子のせいだろう
血を見て顔を背けたくなるのも
生物的に自分を守る本能なんだろう

アディクションが起きた時に
身体を動かすのは
理性ではない
あっ
と思った時はもう身体は動いてしまっている
ものだ。

耽美は
その生物学的反応を越えて
美に
身体をたらりと
委せる美学なのではないだろうか

身体をきりりと鍛えれば
生物学的反応から逃れて
自分の腹を
切ったりもできるかもしれない
それも
美しいと思いながら
うっとりとしながら……。

そのとき
理性と遺伝子は
叛乱されたことに
嫉妬するのだろうか

身体を
深く見ていくと
おそらく底には
計り知れない闇が
発祥するのだろう。

update2005/12/06

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update2005/11/30

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update2005/11/30