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update2004/09/21
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HIGURE2
ビスクドールの作りかけの
ヘッドを掌にのせていると
卵形の曲線を感じる
卵だ!!
と思うのだが
それはある種、目には見えない
感覚だ
触れている指先から
卵性が伝わっくる
舟越桂も言っていたけれど
頭は卵だ
西日暮里から
蛇道を通って
六阿弥陀みちを抜けて
ギャラリーHIGUREに向かう途中
ずっと
そんなことを考えていた
HIGUREでは
来年のスケジュールを相談
三浦悦子人形展2月
夜想リターンズ展6月
が決定した
update2004/09/20
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カントール
初来日のパルコ劇場での
カントールの「死の教室」
きっとボクの肉体がボイラー室で
焼き切れる寸前まで
脳裏に記憶として焼き付いているのだろうな
自分を模したマネキンを背中に担いで
教室を行進する
老人たち
真っ黒な服を着て
もろ肌脱いで
ポーランド語で叫びながら
胸をばんばんと叩く老婆の
演技を目の当たりにして
演劇とは肉体の
これほどまでの真髄を
顕にするものなのかと
驚愕した
そのときの人形が
ルミャクの撮りおろしで
夜想に掲載される
究極の人形
update2004/09/19
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80年代
奥村靫正+後藤繁雄+今野裕一
80年代のクラブ文化について
ボナ・マンディアルグ、坂本龍一、RTV、EP-4
80年代をバブルと重ねて見ると
80年代は95年までつながっている
否定的に扱われていたが
復権するのだろうか
後藤繁雄とは
この取材のあとで
80年代横綱編集者対談
京都・アート・ゾーンにて
後藤繁雄はその80年代
現場でよく一緒になったが
30分としゃべったことがなかった
今になって
こんなにじっくり話すことになるとは……
80年代をキーに考えることは
たくさんある
岡崎京子の作品もそうだし
菊池成孔
そしてフィッシュマンズなども
短期の流行で終わらないといいんだけど。
update2004/09/18
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イノセンス3
アレキサンダーシステムでは
身体をどれだけ意識化するかという
訓練をする
目を瞑って
どこまで身体を確実に意識できるか
私はせいぜい膝ぐらいまでだ
ダンサーたちは
指の先まで意識できると笑う
ボディコンシャスが
弱くなってきているのだろう
生物的に
その中で押井が
意識できなくなった
ばらばらの身体をかろうじて保持しながら
ゴーストで存在する生命体を
描いたことを
私は美しいと思う
そのことでは押井守に共感する
update2004/09/17
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ゴシックハート☆高原英理
ゴシックハート
高原英理
幻想の流謫地に
バラバラになって
白日の下に
さらされている屍体の
そのパーツを縫い合わせて
編んだ一枚の織物
幻想の手つきはいかにも
時代の申し子だが
一時代前の
絹の手術糸を
使っているのが
心憎い
織物に浮かび上がるのは
現代
ゴシックならぬゴスの現代
過去でないところがとても良い
高原英理は
幻想を
現代の地平で描こうとした
新世代の幻視者になるのだろう
update2004/09/16
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有元利夫
平野公崇が有元利夫の絵に
曲をつけた
「七つの絵 有元利夫に捧ぐ」
想い出を運ぶ人/東風/花降る日/春/飛ぶ人/7つの音/終曲
有元利夫の絵には美しい隙間がある
その隙間から音が聞える
99%の天使
夜想で有元利夫のことをそう書いた
update2004/09/15